Obsidian

Obsidianの使用例を徹底解説!初心者から上級者まで役立つ活用術

Obsidian使用例

「Obsidian」というツールに出会い、その可能性にワクワクしているものの、実際に画面を開いてみると「機能が多すぎて、何から手をつければいいのかわからない」と途方に暮れていませんか。実は、私自身も最初は全く同じでした。高機能な「第二の脳」を作ろうと意気込んでインストールしたものの、真っ白なキャンバスを前にして、フォルダ分けはどうすべきか、タグはどう使うべきか、悩みすぎて結局何も書けずに閉じてしまう……そんな日々が続きました。

しかし、試行錯誤を繰り返し、自分なりの「使用例」と「ルール」が固まってからは、世界が一変しました。今では、日々の仕事のタスク管理、ブログ記事の構成案、資格試験の勉強ノート、そして読んだ本の感想に至るまで、私の人生におけるあらゆる情報がObsidian一箇所に集約されています。iPhoneやiPadとシームレスに同期し、テンプレート機能を使いこなすことで、Obsidianは単なるメモアプリを超え、私の思考を拡張し、創造性を加速させる強力なパートナーへと進化しました。

この記事では、かつての私と同じように悩んでいる方に向けて、私が実際に運用して効果を実感している具体的な活用アイデアを、初心者の方にもわかりやすく、かつステップバイステップで徹底的に解説します。「機能の解説」ではなく、明日からすぐに使える「実践的なレシピ」として受け取ってください。

この記事を読むことで理解が深まるポイント

  • Obsidianの挫折を防ぐ、シンプルかつ拡張性の高いフォルダ構造(PARAメソッド)
  • 仕事の生産性を劇的に向上させる、議事録や日報の自動化テンプレート
  • タスク漏れをゼロにし、進捗を可視化するプラグイン連携テクニック
  • 知識を「貯める」だけでなく「使う」ための、リンクベースのナレッジ管理術

Obsidianの使用例と基本的な構造化

Obsidianを使い始める際、多くのユーザーが最初にぶつかる最大の壁が「構造化」の問題です。フォルダをきっちり分けすぎると、分類に迷って保存が億劫になります。かといって、全くフォルダを使わずに全てのファイルをフラットに置くと、後から探すのが困難になります。ここでは、情報の「鮮度」と「目的」に基づいてバランスを取る、私の経験に基づいた最適なフォルダ構成と、情報を有機的に結びつけるための基本的な考え方を紹介します。

初心者でも迷わないフォルダ分け

Obsidianは非常に自由度が高いため、ユーザーによって千差万別の管理方法が存在します。しかし、これから始める方が複雑なシステムを構築しようとすると、維持コストが高くなりすぎて挫折の原因になります。そこでおすすめしたいのが、世界的なプロダクティビティの専門家であるTiago Forte氏が提唱した「PARAメソッド」を、Obsidian向けに少しアレンジした使用例です。

PARAメソッドの核心は、情報を「ジャンル(内容)」で分けるのではなく、「いつ、何のために使うか(アクション可能性)」で分けるという点にあります。私は現在、以下の4つのメインフォルダと、一時保管用のInboxを加えた計5つのフォルダだけで全てのノートを管理しています。これなら、どんな情報が来ても保存場所に迷うことがありません。

フォルダ名 定義と役割 具体的なノート例
00_Inbox 一時保管場所。
分類を考える時間がない時や、急いでメモしたものは全てここへ放り込みます。
殴り書きメモ、Webサイトのクリップ、外出中にスマホで入力したアイデア
01_Projects 明確な「期限」と「ゴール」がある短期的な取り組み。
現在進行形で動いている案件のみを置きます。
〇〇サイトリニューアル、2026年夏旅行計画、プレゼン資料作成、確定申告準備
02_Areas 期限はないが、継続的に維持・管理すべき責任領域。
日々の記録やメンテナンスが必要なものがここに入ります。
健康管理ログ、財務・家計簿、ブログ運営管理、学習記録、車のメンテナンス記録
03_Resources 今すぐは使わないが、興味があり将来役立つかもしれない参考資料。
いわゆる「知識の貯蔵庫」です。
読書メモ、デザインの参考画像、料理レシピ、ソフトウェアのマニュアル、行きたい店リスト
04_Archives 完了したプロジェクトや、非アクティブになった資料。
削除はせず、検索ノイズを減らすためにここへ隔離します。
2024年の日誌、終了した案件の議事録、過去のバージョンの原稿

この運用ルールの素晴らしい点は、ノートの場所が固定されないことです。例えば、「ブログのデザイン案」というノートは、最初は興味本位で集めたものなので「03_Resources」に入れます。しかし、実際にブログのリニューアル作業が始まったら、そのノートを「01_Projects」に移動させます。そしてリニューアルが無事完了すれば「04_Archives」へと移します。

このように、自分のライフステージや関心事の変化に合わせてノート自体がフォルダ間を移動していくことで、常に「今やるべきこと」が明確なフォルダ(Projects)と、知識のアーカイブ(Resources)が整理された状態を保つことができます。「どのフォルダに入れよう?」と迷う時間が激減するだけで、Obsidianを開くハードルがぐっと下がりますよ。

週次レビューのススメ
忙しい平日は、何も考えずに「00_Inbox」にメモを放り込むだけでOKです。そして週末の朝など、少し時間がある時にInboxの中身を確認し、適切なフォルダへ移動したり、不要なメモを削除したりする「週次レビュー」の時間を作りましょう。このリズムができると、知識管理は驚くほどスムーズになります。

Zettelkastenで知識をリンクする

フォルダ分けの方法をお伝えしましたが、Obsidianの真価を100%発揮するためには、フォルダという「箱」の概念から少し離れる必要があります。ObsidianがEvernoteやOneNoteといった従来のノートアプリと決定的に異なるのは、ノート同士を双方向に結びつける「リンク機能」が極めて強力である点です。これを活用した知識管理の手法が、ドイツの社会学者ニクラス・ルーマンが実践していたZettelkasten(ツェッテルカステン)です。

人間の脳は、情報をフォルダに入れて管理していません。「りんご」といえば「赤い」、「赤い」といえば「郵便ポスト」、「郵便ポスト」といえば「手紙」というように、連想ゲームのように記憶がネットワーク状につながっています。Obsidianのリンク機能([[ ]]で囲むだけの簡単な記法)を使えば、この脳の仕組みをデジタル上でそのまま再現できるのです。

具体的な使用例を挙げましょう。例えば、「料理」というフォルダの中に「カレーのレシピ」というノートを入れるだけでは不十分です。「カレーのレシピ」ノートの中に、「[[クミンの効能]]」や「[[圧力鍋の使い方]]」といったリンクを埋め込みます。するとどうなるでしょうか。

別の日に「健康管理」について書いている時に「スパイスの効果」を調べたくなり、そこから「クミンの効能」へ繋がり、さらにそこから「あ、そういえば先週作ったカレーに使ったな」とレシピへ戻ってくることができます。このように、異なる文脈の知識が予期せぬ形で結びつくことで、「新しい料理のアイデア」や「健康を意識したレシピの改良案」といった新しい洞察が生まれるのです。これが、情報が単なる「保存」から「活用」へと変わる瞬間です。

さらに、リンクが増えてくると、どこに何があるか分からなくなることがあります。そこで役立つのがMOC(Map of Content)という概念です。これは「目次ノート」のようなもので、特定のトピックに関連するノートへのリンクを集めたハブページです。

MOCの作成イメージ
例えば「料理MOC」というノートを作成し、そこに以下のようにリンクをリスト化します。

  • [[和食のレシピ集]]
  • [[スパイス一覧]]
  • [[調理器具のメンテナンス]]
  • [[食材の保存方法]]

フォルダとは異なり、一つのノートが「料理MOC」と「健康MOC」の両方にリンクされていても構いません。情報は一箇所に固定される必要はなく、複数の文脈(コンテキスト)を持つことができる。これこそが、Obsidianが「第二の脳」と呼ばれる所以です。

日記テンプレートで記録を習慣化

Obsidianを自分だけのナレッジベースとして育てるために、最も手軽で、かつ効果的な入り口となるのが「デイリーノート(日記)」の活用です。「日記なんて書くことがない」「毎日続ける自信がない」と思うかもしれませんが、ここでの日記は感情の記録だけではありません。「その日扱った情報のハブ(結節点)」として機能させるのです。

毎日白紙の状態から書き始めるのは心理的ハードルが高いので、テンプレート機能を活用して入力を自動化しましょう。Coreプラグインの「Templates」、あるいはより高度なことができる「Templater」プラグインを使用すると、以下のようなフォーマットをワンクリックで作成できます。

私が使っているデイリーノートの構成案

1. 今日のハイライト
ここに今日絶対に達成したい最重要タスクを1つだけ書きます。

2. 業務ログ・思考メモ
時系列で行動を記録します。重要なのはここにリンクを貼ることです。
例:10:30 [[Aプロジェクト]]の進捗会議。議事録は [[2026-01-20_Aプロ定例]] へ作成済み。

3. 今日のインプット
読んだ記事や気になったニュースを記録します。
例:読んだ記事:[[Web3.0の未来について]]

4. 振り返り(KPT)
Keep(良かったこと)、Problem(課題)、Try(次回の挑戦)を箇条書きします。

このテンプレートの最大のポイントは、「リンクのハブ」になっている点です。「業務ログ」の中で会議があればその議事録ノートへリンクし、アイデアが出ればアイデアノートへリンクします。こうすることで、デイリーノートを見返せば「その日何をしたか」が時系列で分かり、かつ詳細な情報へすぐにジャンプできる「インデックス」の役割を果たします。

フロー情報(日々流れていく情報)とストック情報(蓄積される知識)を接続する場所、それがデイリーノートです。この習慣が定着すると、「あの話、いつの会議で決まったっけ?」と探す時間がほぼゼロになります。最初は数行の箇条書きからで構いません。まずは「Obsidianを開く」という習慣を作るところから始めてみてください。

大学生や研究者のための勉強ノート

資格試験の勉強や大学の研究において、Obsidianは最強の学習パートナーになります。単に講義の内容を書き写すだけでなく、情報を構造化し、自分の言葉で再定義するプロセスを強制的に作り出せるからです。ここでは、知識を効率的に定着させるための「3層構造」によるノート作成術を紹介します。

近年、リスキリング(学び直し)の重要性が叫ばれていますが、総務省統計局の「社会生活基本調査(令和3年)」によると、日本の有業者が「学習・自己啓発・訓練」に充てる時間は1日平均わずか数分程度というデータもあります(出典:総務省統計局『令和3年社会生活基本調査』)。限られた時間の中で効率的に新しい知識を定着させるには、ただ漫然とノートを取るのではなく、あとで再利用可能な形で知識を管理するシステムが必要です。

私は、学習ノートを以下の3つの階層に分けて作成することをおすすめしています。

階層 ノートの種類 内容と役割
シラバスノート 科目全体の地図となるノートです。講義のカリキュラム、評価基準、参考文献リスト、試験日程などを記載します。全ての子ノートへのリンクをここに集約し、学習の進捗を管理します。
講義ノート 第1回、第2回といった授業ごとの記録です。板書の書き写しだけでなく、先生の余談や、その時感じた疑問(Fleeting Notes)も逃さずメモします。ここは「時系列」の情報です。
概念ノート 「機会費用」「量子もつれ」など、重要な専門用語ごとに作成する独立したノートです。講義ノートから切り出して作成します。ここは「トピック別」の情報です。

特に重要なのが「概念ノート(孫ノート)」です。例えば、経済学の授業(講義ノート)で「インフレ」という言葉が出てきたら、[[インフレ]]というリンクを作成し、新しいページを作ります。そこには、その授業での説明だけでなく、自分で調べた定義や、ニュースで見た事例などを追記していきます。

すると、後日「金融論」という別の授業で再び「インフレ」が出てきたとき、既存の[[インフレ]]ノートにリンクを貼るだけで、過去の知識と現在の学びが自動的に統合されます。科目の枠を超えて知識が蓄積され、自分だけの「用語辞典」が出来上がっていく感覚は、一度味わうと病みつきになります。これが、単なる暗記ではなく「深い理解」へとつながるのです。

iPadやスマホとの同期設定

「あ、いいアイデア思いついた!」という瞬間は、デスクにいる時よりも、散歩中やベッドの中にいる時に訪れるものです。そんな時に手元にあるスマートフォンですぐにObsidianを開ける環境を作っておくことは、ナレッジマネジメントにおいて非常に重要です。PCで整理した情報をモバイルでも閲覧・編集できるように、適切な同期設定を行いましょう。

Obsidianのデータは、クラウド上のデータベースではなく、ローカル(自分の端末内)にあるMarkdownファイルとして保存されています。そのため、複数のデバイスで同じデータを扱うには、クラウドストレージを使って同期する必要があります。

iCloud Drive同期の注意点(Windowsユーザー向け)
もしあなたが、Mac、iPhone、iPadというApple製品だけで統一しているなら、標準の「iCloud Drive」を使うのが最も手軽で、追加費用もかかりません。Vault(保管庫)をiCloud Drive上に作成するだけで完了します。
しかし、Windows PCとiPhoneを同期させたい場合は注意が必要です。Windows版のiCloudは同期の挙動が不安定なことがあり、ファイルの読み込みが遅かったり、データが競合して「(1)」「(2)」のような重複ファイルが大量に生成されたりするトラブルが頻発します。

予算と環境に合わせて、以下の3つの方法から最適なものを選んでください。

  1. Obsidian Sync(公式・有料)
    月額費用(約8ドル〜)がかかりますが、設定が極めて簡単で、エンドツーエンドの暗号化によりセキュリティも万全です。ファイルのバージョン履歴管理(誤って消したファイルの復元)もできるため、最もトラブルが少なく、安心して使いたい方にはベストな選択肢です。
  2. Remotely Save / Self-hosted LiveSync(プラグイン・無料)
    サードパーティ製のプラグインを使い、Dropbox、OneDrive、Amazon S3などを経由して同期する方法です。公式サポート外ではありますが、設定さえクリアできればコストを抑えてWindows-iOS間の同期を実現できます。
  3. Git(GitHub)
    エンジニアの方であれば、Gitプラグインを使ってGitHub経由で同期する方法が馴染み深いかもしれません。モバイル版でのセットアップ(Working Copyなどのアプリが必要)が少し複雑ですが、完全なバージョン管理が可能です。

まずはPCだけで使い始め、データが溜まってきたら自分の環境に合わせてモバイル同期を導入するというステップでも遅くはありません。

Obsidianの使用例を広げるプラグイン

Obsidianの最大の魅力は、その圧倒的な拡張性にあります。世界中の開発者が作成した「プラグイン」を導入することで、標準機能ではできない高度な処理が可能になります。ここからは、Obsidianを単なるテキストエディタから「万能ツール」へと進化させる、おすすめのプラグイン活用術を紹介します。これらは私が実際に毎日使用している必須級のものばかりです。

Tasksプラグインでタスク管理

「その日やるべきこと」をデイリーノートに書いたものの、翌日には忘れてしまっていた……という経験はありませんか?Obsidianの「Tasks」プラグインを導入すると、Vault(保管庫)全体に散らばっているチェックボックス付きのリストを、一箇所に集約して管理できるようになります。

一般的なToDoアプリ(TodoistやMicrosoft To Doなど)とObsidianのTasksプラグインの最大の違いは、「タスクが発生した文脈と一緒に保存できること」です。

例えば、あなたが会議の議事録を書いている最中に、自分への宿題が発生したとします。その場で以下のように入力します。

Tasksプラグインの入力例

- [ ] Aさんにプロジェクトの予算案メールを送る 📅 2026-01-25 ⏫

これだけで、この行は「期限(Due date)付きの高優先度タスク」として認識されます。そして後日、タスク一覧を表示した際に、タスク名の横に「どの会議の議事録で書かれたものか」というリンクが自動で付与されます。「メールを送る」というタスクを見て、「あれ?なんの件だっけ?」と迷う時間がゼロになるのです。元のノートを開けば、会議の前後の流れ(文脈)がすぐに確認できるからです。

さらに、Tasksプラグインの真骨頂は、クエリ(検索命令)を使って、好きな条件でタスクを抽出できる点です。私は「ホーム画面」というノートを作り、そこに「今日やるべきこと」を自動表示させています。例えば、「未完了かつ、期限が明日より前のものを、優先度順に並べる」という設定をしておけば、毎朝そのページを開くだけで、今日のアクションプランが一目瞭然になります。完了したタスクのログも残るため、週報を書く際の実績確認としても非常に優秀です。

仕事で役立つ議事録の書き方

ビジネスシーンにおけるObsidianの使用例として、私が最も効果を実感しているのが「議事録の構造化と自動生成」です。会議のたびに「日時、参加者、場所...」と手打ちするのは時間の無駄ですし、フォーマットがバラバラだと後で検索しにくくなります。

標準のテンプレート機能でも良いのですが、より高度な「Templater」プラグインをおすすめします。これを使うと、ファイルを作成した瞬間にカーソルの位置を指定したり、日付を自動入力したりといった動的な処理が可能になります。私が実際に使用している議事録テンプレートには、以下の要素を組み込んでいます。

議事録テンプレートの項目例

  • メタデータ(Frontmatter):日付、種類(meeting)、タグ(#議事録)を自動付与
  • 概要:日時を自動入力。参加者欄を作成。
  • アジェンダ:会議の議題をリスト化。
  • 決定事項:決まったことを明確に記載。
  • アクションアイテム:誰がいつまでに何をするか(Tasksプラグイン形式で記載)。

このテンプレートのポイントは、参加者欄を[[ ]](リンク)にしている点です。ここに[[山田 太郎]]のように名前を入力すると、山田さんの個人ノートへのリンクが作成されます。これを続けていくと、半年後に[[山田 太郎]]さんのノートを開き、バックリンク(被リンク)パネルを確認した瞬間に、「山田さんが参加した全ての会議」が時系列でズラリと表示されます。

「前回の定例会議で山田さんが懸念していた点なんだっけ?」と思ったら、すぐに過去の議事録へ飛ぶことができます。個人の記憶に頼らず、システムが人間関係と文脈を記憶してくれる。これがObsidianをビジネスで使う最大のメリットです。一種のパーソナルCRM(顧客関係管理)としても機能するのです。

Dataviewで読書記録をデータベース化

Obsidianの中に溜まった情報を、まるでExcelやNotionのデータベースのように扱えるようにするのが「Dataview」プラグインです。特に相性が良いのが、読書記録(Book Log)や映画レビューなどのメディア管理です。

データベース化の第一歩は、ノートの先頭にある「プロパティ(YAMLフロントマター)」に構造化データを入力することです。私は読書ノートを作る際、以下のようなデータを入力しています。

入力するプロパティの例

  • category: book
  • title: 書籍のタイトル
  • author: 著者名
  • status: 読書状態(未読、読書中、読了)
  • rating: 5段階評価
  • cover: 表紙画像のURL

そして、「読書一覧」というノートにDataviewの検索条件を記述します。例えば、「タグに#bookが付いていて、かつstatusが『読了』のものを、評価が高い順に、表紙画像付きで表示する」という指示を書くだけで、蓄積された数百冊の読書メモから、条件に合うものだけを抽出して美しい表にしてくれます。

さらに、「Minimal Theme」などの対応テーマを使えば、このリストを自動的に美しい「カード型(グリッド表示)」に変換することも可能です。表紙画像がズラリと並ぶ自分だけのデジタル図書館を眺める時間は、知的好奇心を満たす最高のひとときになります。「読みっぱなし」を防ぎ、知識を資産化するために、ぜひ導入してみてください。

カンバンでプロジェクト進捗を可視化

タスク管理において、リスト形式よりも視覚的な「流れ」を重視したい場合は、「Kanban」プラグインが最適です。これはTrelloのようなカンバンボードをObsidian内で再現できるプラグインですが、裏側のデータはただのMarkdownのリストで構成されています。

一般的なカンバンツールは、そのツールの中にデータが閉じ込められてしまいますが、Obsidianのカンバンはテキストファイルとして保存されます。そのため、以下のようなハイブリッドな運用が可能です。

  1. 全体俯瞰モード:Kanbanボードを開き、「未着手」「進行中」「完了」のレーンにあるカードをドラッグ&ドロップで動かして、プロジェクト全体の進捗を確認する。
  2. 詳細執筆モード:カードをクリックすると、そのタスクの詳細ノートが開くので、そこでガッツリと仕様書や原稿を執筆する。
  3. 期限管理モード:カードに期限を設定しておき、前述のTasksプラグインを使って「今日締め切りのカード」だけをデイリーノートに表示させる。

このように、一つの情報を「ボード」「テキスト」「タスクリスト」という複数の切り口で扱えるのが、Obsidianの強みです。特に、複数の案件が同時進行するフリーランスの方や、コンテンツ制作の進行管理において、この可視化機能は強力な武器になります。

生成AIを活用した効率的な学習法

最後に紹介するObsidianの使用例は、最新のトレンドである「生成AI(ChatGPTやClaude)」との連携です。Obsidianはローカルにテキストファイルがあるため、AIにコンテキスト(文脈)として情報を渡しやすいという特徴があります。

何か新しいことを学ぶ際、教科書をまとめるだけでは記憶に定着しません。そこで私は、AIを使ってObsidian上で「能動的な学習」を行うサイクルを作っています。

AI × Obsidian 学習サイクル

  1. ノートを作成:勉強した内容(例えば「マーケティングの4P分析」について)を自分なりにObsidianにまとめる。
  2. AIにプロンプトを投げる:「以下のノートの内容に基づいて、私の理解度を確認するためのクイズを5問作成してください。解答は最初は隠して、解説も付けてください」と指示し、ノートの内容をコピペします。
  3. 問題に挑戦する:生成されたクイズを新しいノート「4P分析_確認テスト」として保存し、実際に解いてみます。
  4. 自己解説を加える:AIの解説を読み、自分の言葉で補足や修正を書き加えます。

このプロセスの素晴らしい点は、「問題を解く」というアウトプットと、「解説を修正する」というメタ認知(思考についての思考)が同時に行えることです。AIが作った問題が常に正しいとは限らないため、「この解説は少し違うのではないか?」と疑って調べること自体が、深い学習につながります。Obsidianの中に、自分専用の、そして自分と共に成長する「AI家庭教師」がいるような感覚です。

自分に合ったObsidianの使用例を見つける

ここまで、初心者向けの基本的な構造化から、プラグインを使った高度な自動化まで、様々なObsidianの使用例を紹介してきました。しかし、これらを一度に全て導入しようとする必要は全くありません。

Obsidianの最大の魅力は、「使いながらシステムを書き換えられる(Refactor)」点にあります。最初はただのメモ帳として「Inboxへの放り込み」から始め、情報が溜まってきて不便を感じたらフォルダを作り、関連性が見えてきたらリンクをつなぎ、ルーチン作業が面倒になったらテンプレートやプラグインを導入する。このように、自分の成長に合わせてシステムを少しずつ育てていくのがObsidianの醍醐味です。

ツールに使われるのではなく、ツールを自分の思考の一部として使いこなす。この記事が、あなただけの最適なObsidian環境を作るためのヒントになれば嬉しいです。真っ白なキャンバスは、あなたの素晴らしいアイデアで埋め尽くされるのを待っています。

免責事項
本記事で紹介したプラグインや設定例は、執筆時点での情報に基づいています。Obsidian本体やプラグインのアップデートにより、仕様や挙動が変更される可能性があります。導入の際は、必ず各プラグインの公式サイトやGitHubリポジトリで最新情報をご確認ください。

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