
Notionを活用してタスク管理、便利そうですよね。私も最初は情報の一元化に惹かれて使い始めました。でも、いざ個人のタスク管理を始めようとしても、自由すぎてどう使い方がよく分からず迷いませんか?チームでの共有方法や、スマホでの使い勝手、ガントチャートの作り方、さらにはNotion タスク管理AIとの連携や繰り返しタスクの設定など、知りたいことがたくさん出てきます。テンプレートを使ってみても、なぜかうまく「できない」ことがあって、挫折しそうになるかもしれません。カレンダー連携もどうやるのか...。
この記事では、そんなNotion タスク管理の基本的な使い方から応用まで、私が調べた情報を整理して、分かりやすく解説していきますね。
- Notionタスク管理の基本的な作り方(データベース)
- テンプレートやガントチャートの活用法
- チーム共有やスマホ利用のコツ
- AI連携や繰り返しタスクの設定方法
Notionを活用したタスク管理の基本
まずはNotionでタスク管理を始めるための基本的な考え方と、つまずきやすいポイントを整理します。データベースの作り方から、テンプレートの活用、個人の始め方、そして「できない」時の対策まで、第一歩を一緒に見ていきましょう。
- Notionでタスク管理:使い方
- Notionでタスク管理:テンプレート活用
- Notionでタスク管理:個人の始め方
- Notionでタスク管理:できない時の対策
- Notionでタスク管理:ガントチャート作成
Notionでタスク管理:使い方
Notionでタスク管理を始めるうえで、絶対に欠かせない核となる機能が「データベース」です。これを単なるExcelやスプレッドシートのような「表」だと思ってしまうと、Notionの本当の力を見誤ってしまうかもしれません。
Notionのデータベースは、情報の「ページの集合体」として機能します。データベースの「行」にあたる一つひとつのタスクが、それぞれ独立したNotionページになっており、そのページ内にタスクの詳細なメモ、関連資料のPDF、チェックリスト、画像など、あらゆる情報を自由に書き込めるのが最大の特徴ですね。
基本的な使い方は、まずタスクを管理するための中央データベースを作成することから始まります。このデータベースに、タスク管理に必要な「プロパティ」(列)を設定していきます。最低限、以下のようなプロパティを設定するのが一般的です。
- ステータス(プロパティ種類:ステータス):タスクの進捗状況(例:「未着手」「進行中」「完了」)を管理します。
- 期限(プロパティ種類:日付):タスクの締め切りを設定します。
- 担当者(プロパティ種類:ユーザー):チームで利用する場合、誰のタスクかを割り当てます。
- 優先度(プロパティ種類:セレクト):タスクの重要度(例:「高」「中」「低」)を設定します。
情報を入力したら、次は「ビュー」を切り替えます。同じデータ(タスクの集まり)でも、テーブル(一覧表)、ボード(カンバン形式)、カレンダー(日付ごと)など、目的に合わせて表示形式を瞬時に変更できるのがNotionのすごいところ。この「データベース」「プロパティ」「ビュー」の3つの概念を理解することが、Notionのタスク管理を使いこなす基本となります。
Notionでタスク管理:テンプレート活用
「データベースの概念は分かったけど、ゼロから自分で作るのは難しそう…」と感じる初心者の方にとって、最も強力な助けとなるのが「テンプレート」機能です。
テンプレートとは、特定の目的(この場合はタスク管理)に合わせて、経験豊富なユーザーがあらかじめ必要なデータベース、プロパティ、ビュー、さらにはフィルター設定までを構築済みの「雛形(ひながた)」のことです。Notionには公式が提供するテンプレートだけでなく、世界中のユーザーが作成・公開している無数のテンプレート(無料・有料)が存在します。
これらのテンプレートを活用するメリットは明確ですよね。
- 時間の大幅な短縮: ゼロから複雑なデータベースやビューを設計する手間が一切かかりません。
- ベストプラクティスの学習: 経験豊富なユーザーが「どうすれば効率的に管理できるか」を考えて構築した、洗練された管理方法やデータベースの組み方を、そのまま自分のものとして学べます。
使い方は簡単です。Notionのサイドバーにある「テンプレート」をクリックするか、Web上の「Notion公式テンプレートギャラリー」にアクセスし、目的に合ったテンプレート(例:「シンプルなToDoリスト」「プロジェクト管理」など)を探します。気に入ったものが見つかったら、「複製」(Duplicate)または「テンプレートを入手」といったボタンをクリックするだけ。それだけで、自分のワークスペースにテンプレートの完全なコピーが作成され、すぐに使い始めることができます。
テンプレートはあくまで「土台」です
大切なのは、テンプレートをそのまま使うだけでなく、それを「土台」として自分流にカスタマイズすることです。複製した後、自分の使い方に合わせて不要なプロパティを削除したり、新しいプロパティ(例:「カテゴリ」タグ)を追加したり、ビューのフィルター設定を変更したりと、自由にアレンジできます。
まずはテンプレートを真似ることから始め、徐々に自分流に育てていくのが、Notionタスク管理に挫折しない一番の近道かなと思います。
Notionでタスク管理:個人の始め方
Notionの多機能さゆえに、最初から全ての機能を使いこなし、完璧なタスク管理システムを目指そうとすると、設定の複雑さに圧倒されて挫折してしまいがちです。これは本当にもったいないことだと思います。
特に個人のタスク管理でNotionを使い始める場合は、「スモールスタート」を強くおすすめします。いきなり複数のデータベースを連携させる「リレーション」や、複雑な「関数(Formula)」を組んだりする必要は全くありません。まずは、一つのシンプルなデータベースを作成することから始めましょう。
例えば、以下のような最小限のプロパティだけで構成された「マイタスク」データベースを作ってみます。
個人の始め方:最小限のプロパティ例
- タスク名(タイトル / 必須)
- ステータス(プロパティ種類:ステータス / 未着手・進行中・完了)
- 期限(プロパティ種類:日付)
- 優先度(プロパティ種類:セレクト / 高・中・低)
これだけでも、ビューを「ボードビュー」(ステータスごと)に切り替えてカンバン方式で使ったり、「カレンダービュー」(期限ごと)でスケジュールを確認したりするだけで、十分に機能的なタスク管理が可能です。
まずはこのシンプルな形で運用を始めてみて、「やっぱりプロジェクトごとにタスクを分類したいな」と感じたタイミングで、初めて「プロジェクト」という名前のセレクトプロパティを追加する。このように、自分の必要性に応じて少しずつ機能を「育てていく」のが、Notionと長く付き合っていく一番のコツです。Notionの基本的な使い方(ブロック操作など)に不安がある方は、「Notion 使い方ガイド:基本からタスク管理まで」の記事も参考にしてみてくださいね。
Notionでタスク管理:できない時の対策
Notionを使い始めると、「あれ、これってできないの?」とつまずくポイントがいくつかあります。特にタスク管理において、他の専用ツール(TodoistやTrelloなど)から乗り換えた人がよく直面するのが、「繰り返しタスクの設定」と「Outlookカレンダーとの連携」の壁です。
Notionの標準機能で「できない」(または苦手な)こと
- ネイティブの繰り返しタスク設定: Notionのカレンダービューやデータベースのアイテム自体には、Googleカレンダーのように「毎週月曜日にこのタスクを繰り返す」といった標準機能がありません。
- Outlookカレンダーとの双方向同期: NotionはGoogleカレンダーとの連携を「Notionカレンダー」アプリで強化していますが、Microsoft Outlookカレンダーとのシームレスな双方向同期は標準機能ではサポートされていません。(※APIを使った間接的な連携は可能ですが複雑です)
ただし、これらの「できない」ことには、ちゃんと代替策や解決策が存在します。
「繰り返しタスク」については、この後のセクション(
Notionでタスク管理:繰り返しタスク設定
)で詳しく解説しますが、Notionの「データベーステンプレート」が持つ繰り返し機能や、有料プランの「オートメーション」機能を使うことで、ほぼ同じことが実現可能です。
「Outlookカレンダー連携」については、現状ではGoogleカレンダーを介して同期させるか、Notionがリリースした「Notionカレンダー」アプリを利用するのが現実的な解決策になります。この「Notionカレンダー」はGoogleカレンダーをハブとしてNotionデータベースと連携するため、もしお使いのOutlookカレンダーの予定をGoogleカレンダーに(片方向でも)同期できる設定にしていれば、間接的にNotionカレンダーで一元管理することも可能かもしれませんね。
Notionでタスク管理:ガントチャート作成
プロジェクト管理において、複数のタスクがいつ始まり、いつ終わり、どのタスクが遅れると全体に影響するのか、といったスケジュール全体を視覚的に把握できる「ガントチャート」は非常に便利ですよね。Notionでも、もちろんこのガントチャートを作成する機能が「タイムラインビュー」という名前で標準搭載されています。
タイムラインビューを使うためには、あなたのタスク管理データベースに「日付」(Date)プロパティが設定されていることが必須条件です。さらに、ガントチャートとしてしっかり機能させるためには、その日付プロパティの設定で「終了日を有効にする」(End date)または「日付範囲」(Date range)を使用するように設定し、各タスクに「開始日」と「終了日」の両方を持たせる必要があります。(※期限日だけだと、タイムライン上では1日の点として表示されます)
この設定を行った上で、データベースのビュー追加メニューから「タイムライン」(Timeline)を選択すると、各タスクが時系列に沿った横棒グラフ(バー)として表示されます。
依存関係(Dependencies)機能
さらに強力なのが「依存関係」機能です。タイムラインビューの「・・・」メニューから「依存関係」(Dependencies)をオンにすると、「タスクAが終わらないとタスクBは開始できない」といったタスク間の前後関係(先行タスク・後続タスク)を、バーの端からドラッグして矢印で結びつけることができます。
この設定をしておけば、先行タスク(タスクA)のスケジュールが後ろにずれた場合、それに依存する後続タスク(タスクB)の開始日も自動的に後ろ倒しにするかどうかも設定でき、本格的なプロジェクトの進捗管理に対応可能です。これにより、NotionひとつでWBS(作業分解構成図)からガントチャートまでをシームレスに管理できます。
Notionを活用したタスク管理の応用
基本となるデータベースの構築方法をマスターしたら、次はチームでの共有やAIを使った自動化など、一歩進んだ応用テクニックを見ていきましょう。Notion カレンダーとの連携や、挫折しがちな繰り返しタスクの設定、スマホでの最適化など、Notionをさらに強力なタスク管理ツールにするための具体的な方法を紹介します。
- Notionでタスク管理:チームでの共有術
- Notionでタスク管理:繰り返しタスク設定
- Notionでタスク管理:スマホでの最適化
- Notionでタスク管理:カレンダー連携
- Notionでタスク管理:AIで自動化
- まとめ:Notionを活用したタスク管理を極める
Notionでタスク管理:チームでの共有術
Notionは、個人のタスク管理ツールとしてだけでなく、チームでのプロジェクト管理や情報共有のハブ(中心地)としても非常に強力に機能します。その鍵となるのが「共有」(Share)機能と「権限設定」です。
作成したタスク管理データベースや、それを含むプロジェクトの親ページは、ページ右上の「共有」(Share)ボタンから、特定のメンバーやチーム全体と簡単に共有設定ができます。Notionの優れた点は、共有する際に、ユーザーごと(またはグループごと)に権限を細かく設定できることです。
| 権限レベル | できること | 主な用途 |
|---|---|---|
| フルアクセス | ページの編集、共有設定の変更まですべて可能 | 共同管理者、プロジェクトマネージャー |
| 編集を許可 | ページ内容の編集はできるが、共有設定の変更は不可 | チームメンバー、共同作業者 |
| コメントを許可 | ページの閲覧とコメントの追加のみ可能 | レビューア、フィードバックをもらいたい人 |
| 閲覧を許可 | ページの閲覧のみ可能(編集・コメント不可) | クライアント、情報共有のみの部署 |
タスクの割り当ては、「担当者」プロパティ(Personプロパティ)を使って行います。これにより、データベースを見れば「誰がどのタスクを担当しているか」が明確になります。
さらに、タスクの詳細ページ内のコメント欄や、議事録などの関連ページで、@(アットマーク)に続けてメンバーの名前を入力すると、その人にメンション(通知)を送ることができます。「@Aさん、このタスクの進捗はいかがですか?」といった具体的なコミュニケーションが、タスクと紐づく形(コンテキスト)で可能になります。
チーム利用時の注意点:ゲストとグループメンション
Notionの有料プラン(プラスプラン以上)では、ワークスペースのメンバーではない外部の協力者(クライアントやフリーランサーなど)を「ゲスト」として、特定のページに招待できます。これはコストを抑える上で便利な機能です。
ただし、知っておくべき重要な制約として、ゲストは「グループ」に所属させることができません。Notionには「@開発チーム」のように、複数のメンバーに一括で通知を送る「グループメンション」機能がありますが、ゲストはこのグループメンションの対象外となります。外部パートナーと頻繁にグループ単位でのやり取りが必要な場合は、運用方法を工夫する(個別にメンションする)か、全員をフルメンバーとして招待する(コストが増加します)かを選択する必要があります。
Notionでタスク管理:繰り返しタスク設定
先ほど「できない時の対策」セクションでも触れましたが、Notionのタスク管理で多くの人がつまずくのが「繰り返しタスク」の設定です。「毎週月曜日に『週報作成』タスクを自動で追加したい」といったニーズは非常に多いですが、Notionカレンダーやデータベースアイテム自体には、Googleカレンダーのようなネイティブの繰り返し設定機能がありません。
しかし、心配は不要です。Notionの他の機能を組み合わせることで、この繰り返しタスクを実質的に実現する、主に3つの方法があります。
方法1:データベーステンプレートの「繰り返し」機能(最も手軽)
これが最も手軽で、多くの個人・チーム利用において推奨される一般的な方法です。タスク管理データベース自体に、繰り返しタスクを自動生成する仕組みを持たせます。
- タスク管理データベースの右上にある「新規」ボタンの横にある「▼」(矢印)をクリックし、「+新規テンプレート」(New template)を選択します。
- 「週次レポート作成」など、定期的に発生させたいタスクの雛形(ひながた)を作成します。この時、ステータスを「未着手」にしたり、担当者をあらかじめ自分に設定したり、タスク詳細ページ内にチェックリストを書き込んでおくなど、プロパティの初期値を設定しておくと非常に便利です。
- テンプレートの編集画面を抜け、データベースのテンプレート一覧(「▼」を押した時に表示されるリスト)に戻ります。
- 作成したテンプレート名の横にある「・・・」メニューをクリックし、「繰り返し」(Repeat)を選択します。
- 繰り返したい周期(「毎日」「毎週」「毎月」「毎年」から選択)、間隔(例:2週間ごと)、実行したい曜日(例:毎週月曜日)、およびタスクが自動で作成される時刻(例:朝9時)を設定します。
これにより、設定した日時に、このテンプレートに基づいた新しいタスクページがデータベースに自動で追加されるようになります。これがNotionにおける繰り返しタスクの基本形です。
方法2:Notionオートメーション(有料プラン機能)
Notionの有料プラン(プラスプラン以上)で利用できる「オートメーション」機能を使う、より高度な方法です。データベース右上の「⚡️」(稲妻マーク)アイコンから設定します。
- トリガー: 「定期実行」(Scheduled)を選択し、実行したいスケジュール(例:毎月最終金曜日の17時)を細かく設定します。
- アクション: 「ページを追加」(Add page)を選択し、作成したいタスクページのタイトルやプロパティ(例:ステータスを「未着手」に設定)をここで定義します。
方法1の繰り返しテンプレートと似ていますが、トリガーをより柔軟に(例:「毎月最終営業日」など、日付に基づかない特定のタイミング)設定できる可能性がある点が異なります(ただし、機能はアップデートで変わる可能性があります)。
方法3:外部ツール連携(Zapier/Makeなど - 上級者向け)
ZapierやMake (旧 Integromat) といった、異なるWebサービス同士を連携させる自動化ツール(iPaaS)を利用する方法です。これらのツールで「毎朝9時に実行」といったスケジュールトリガーを設定し、アクションとして「Notionのデータベースにページを作成する」というAPI連携を設定します。最も柔軟な設定(例えば、Googleカレンダーと連動させるなど)が可能ですが、外部ツールの契約や設定知識が必要となるため、上級者向けの方法と言えます。
Notionでタスク管理:スマホでの最適化
Notionのタスク管理をPC(デスクトップアプリやブラウザ)で完璧に構築しても、「スマホ(モバイルアプリ)で使いにくい」という問題に直面し、結果としてNotionから離れてしまう…というケースは、実は非常に多いです。私自身もこの問題には長く悩まされました。
この問題の根本原因は、PCの横長の画面で最適化された多段カラムレイアウトや、横にスクロールが必要な(プロパティが多い)テーブルビューが、スマホの縦長の画面ではそのまま表示されず、レイアウトが崩れたり、情報が縦に長く並びすぎて何が重要か分からなくなったりするためです。
しかし、この問題は「Notionがスマホで使えない」のではなく、「スマホでの閲覧を考慮した設計になっていない」ことが原因です。以下の2つのテクニックを導入するだけで、スマホでのタスク管理体験は劇的に改善できます。
1. 「ウィジェット」を活用し、アクセスを最速化する
まず、スマホのホーム画面にNotionの「ウィジェット」を設置しましょう。ウィジェットを使えば、Notionアプリのアイコンをタップし、そこから目的のページを探す…という手間を省略し、ホーム画面から特定のページや「お気に入り」に登録したページリストにワンタップで直接アクセスできます。これにより、タスク確認や追加までの時間を大幅に短縮できます。
2. 「モバイル専用ビュー」を設計し、最適化する
これが最も重要なテクニックです。PCで使うビュー(例:高機能なテーブルビュー)とは別に、「スマホでの閲覧に最適化されたビュー」を、同じタスク管理データベース内にあらかじめ作成しておくのです。
- レイアウトの選択: スマホでの閲覧には、縦にスクロールしやすい「リストビュー」(List view)が最も適しています。シンプルで情報が詰まっていません。
- 表示プロパティの厳選: モバイル専用のビューでは、一覧画面に表示するプロパティを最小限(例:「タスク名」「ステータス」「優先度」のみ)に絞り込みます。詳細な情報(担当者や詳細メモなど)は、アイテムをタップしてページを開けば確認できるので、一覧画面では「今何をすべきか」が一目でわかることを最優先します。
- プロパティの順序の最適化: Notinoのデータベースは、プロパティ設定で定義された順序(上から下)が、リストビューなどでの表示順に影響します。「タスク名」など、最も重要なプロパティが一番上に表示されるように調整します。
- フィルターの積極的な活用: 「担当者が自分で、かつステータスが完了ではない」といったフィルターをあらかじめ設定しておきます。これにより、スマホで開いた時には、自分に関係のある未完了タスクだけがスッキリと表示されます。
この「スマホ専用リストビュー」を作成したら、そのビューをNotionの「お気に入り」(ページの右上にある⭐️マーク)に登録しておきます。こうすることで、スマホのホーム画面に設置した「お気に入りウィジェット」から、ワンタップでモバイルに最適化されたタスク一覧に直接アクセスできる、という非常に快適なワークフローが完成します。PCでの「設計の快適さ」とスマホでの「実行の快適さ」を両立させることが、Notionタスク管理を継続する鍵となりますね。
Notionでタスク管理:カレンダー連携
Notionのタスク管理をさらに強力にするのが「カレンダー連携」です。日付や期限を持つタスクを、使い慣れたカレンダー上で視覚的に管理したいというニーズは非常に高いです。ここで注意したいのは、Notionには現在、「2種類」のカレンダー連携(またはカレンダー機能)が存在する点です。
1. Notionデータベースの「カレンダービュー」
これは、Notionのデータベース機能の一つとして標準搭載されている「ビュー」の一種です。あなたのタスク管理データベースに「期限」(Dateプロパティ)が設定されていれば、ビューの追加(+)ボタンから「カレンダービュー」(Calendar view)を選択するだけで、そのデータベース内のタスクを月間カレンダー形式で表示できます。これはあくまで、そのデータベース内のデータだけを表示する方法の一つに過ぎません。
2. 独立したアプリ「Notionカレンダー」
こちらが近年(2024年1月)にリリースされた、より強力な連携方法です。Notionカレンダーは、Notion本体とは別の独立したカレンダーアプリ(元々は「Cron」という名前のアプリでした)です。
このアプリの最大の特徴は、あなたの「Googleカレンダー」の予定と、あなたが指定した「Notionデータベース」(日付プロパティを持つもの)の情報を、一つのカレンダー画面上に集約・統合して表示できる点にあります。
この連携がもたらす最大のメリットは「双方向同期」です。Notionのタスク管理データベースをNotionカレンダーに連携させると、Notionで設定したタスクの期限がカレンダーに表示されるだけでなく、Notionカレンダー上でそのタスク(イベント)をドラッグ&ドロップして日時を変更すると、即座にNotionデータベース側の「期限」プロパティも更新されます。逆も同様で、Notionカレンダー上で新しい予定を作成する際に、保存先としてGoogleカレンダーではなく、連携済みのNotionタスク管理データベースを指定することも可能です。
この機能の詳細は「Notion カレンダー 使い方ガイド:Google連携と同期」でも詳しく解説していますが、これにより、Googleカレンダーの会議予定を見ながら、空いている時間にNotionのタスクを直感的に配置していく「タイムブロッキング」が非常にやりやすくなり、タスク管理(やること)とスケジュール管理(いつやるか)がシームレスに融合します。
Notionでタスク管理:AIで自動化
Notionのタスク管理は、2023年以降に搭載された「Notion AI」と組み合わせることで、これまで手動で行っていた面倒な作業をAIに任せ、さらに高度な自動化を実現できるようになりました。(※Notion AIの本格利用は有料プラン、またはAI機能が標準搭載されたビジネスプラン以上が必要です)
タスク管理におけるAIの活用法は多岐にわたります。
1. AIミーティングノートからのタスク自動抽出
Notion AIの「ミーティングノート」機能(ビジネスプラン以上)を使うと、ZoomやGoogle Meetなどの会議の音声をAIが自動で文字起こしし、さらにその内容を分析して「決定事項」や「アクションアイテム(タスク)」をAIが自動で抽出してくれます。抽出されたタスクリストを、あなたのタスク管理データベースにコピー&ペースト(またはリレーションで連携)させることで、議事録からタスクへの落とし込みがほぼ自動で完了します。議事録の要約や活用法については、「Notion AI 要約 使い方を徹底解説!PDFも自動化」の議事録に関する部分も参考になるかもしれません。
2. AIカスタム自動入力(AIプロパティ)による自動分類
これが最も強力な自動化かもしれません。タスク管理データベースに「AIカスタム自動入力」(AI custom autofill)という特殊なプロパティを追加することで、AIによるタスクの自動分類を組み込めます。
- タスクの自動分類: 新しくタスク(例:「クライアントAに提案書を送る」)を追加すると、AIがそのタスク名や詳細説明の内容を自動で読み取り、「優先度」プロパティを「高」に設定したり、「カテゴリ」プロパティに「営業」タグを自動で付けたりするよう設定できます。
- タスクの自動要約: タスクの詳細ページ(本文)に長文の説明やメモが書かれている場合、その内容をAIが自動で要約し、「AI要約」プロパティに短く表示させることができます。これにより、データベースの一覧ビューでタスクの概要を素早く把握できます。
3. AIによるタスクの分解(サブタスク生成)
「新製品のローンチ準備」のような大きくて曖昧なタスクをデータベースに入力した際、そのタスクのページ内でAIを呼び出し、「このタスクを達成するために必要なサブタスク(子タスク)を、具体的なチェックリスト形式で洗い出して」と指示することができます。AIがプロジェクトを小さな実行可能なステップに分解してくれるため、タスクの具体化やWBS(作業分解構成図)作成の第一歩を強力に支援します。
これらのAI機能を活用することで、タスクの「管理」にかかる時間を削減し、タスクの「実行」により多くの時間を割くことができるようになりますね。
まとめ:Notionを活用したタスク管理を極める
Notionを活用したタスク管理は、単なるToDoリストを超えた、あなたの仕事や生活に関する「情報」と「実行プロセス」を一元化する非常に強力な手法です。基本から応用まで、その使い方を段階的にマスターすることで、個人やチームの生産性を飛躍的に高めることができます。
最後に、Notionでのタスク管理を極め、挫折せずに使いこなしていくための重要なポイントを、この記事のまとめとして箇条書きで振り返ります。
- Notion タスク管理の核心は「データベース」機能にあると理解する
- 「プロパティ」(ステータス、期限、担当者、優先度など)でタスク情報を構造化する
- 「ビュー」(ボード、カレンダー、タイムライン)を使いこなし、タスクを進捗や目的に合わせて視覚化する
- 初心者は公式の「テンプレート」の活用から始めるのが挫折しない近道
- 個人のタスク管理は、最小限のプロパティを持つシンプルなデータベースから「スモールスタート」する
- 「できない」こと(例:繰り返しタスク)には、「データベーステンプレートの繰り返し」機能などの代替策で対応する
- ガントチャートは「タイムラインビュー」と「依存関係」機能で作成可能
- チームでの共有は「共有設定(権限)」と「担当者」プロパティ、「@メンション」が鍵(ただしゲストのグループメンション不可に注意)
- 繰り返しタスク設定は「DBテンプレートの繰り返し」が基本。有料プランなら「オートメーション」も選択肢
- スマホでの使いにくさは、「ウィジェット」と「モバイル専用(リスト)ビュー」の設計で解決できる
- 「Notionカレンダー」アプリでGoogleカレンダーとNotionデータベースを双方向同期できる
- Notion タスク管理AI連携で、タスクの自動抽出(議事録から)、自動分類(AIプロパティ)、自動分解(サブタスク生成)が可能になる
- 「フィルター」と「ソート」を使いこなし、自分に必要な情報だけを(特にダッシュボードで)表示させることが大切
- PCで「設計」し、スマホで「実行・確認」するという使い分けを意識する
- 最初から完璧を目指さず、使いながら自分のシステムに「育てていく」感覚を持つ