Notionでカレンダー埋め込みについて徹底解説：同期の誤解と解決策

Notionにカレンダーを埋め込みたい、と思いますよね。私もNotionのダッシュボードにGoogleカレンダー 埋め込みを設定して、予定を一元管理しようと思いました。でも、実際にやってみると「埋め込みで同期 できない」問題に直面したり、そもそも「Notion カレンダー 埋め込み できない」ケース（特にAppleカレンダー 埋め込み）があったり。

Outlook 埋め込みの方法も分かりにくいですし、iPhoneなどスマホでの表示も気になります。せっかくならおしゃれに埋め込みたいのに、「権限がない」とエラーが出ることも。この記事では、Notion カレンダー 埋め込みの基本から、皆さんがつまずきがちな「同期」の誤解、そして本当の解決策まで、詳しく解説していきますね。

Notion カレンダー 埋め込み の基本と限界

まず、多くの方が最初に試す「Notionのページ内にカレンダーを埋め込む」という基本的な方法について解説します。この方法は手軽ですが、「読み取り専用」であるという大きな限界も併せ持っています。Google、Outlook、Appleそれぞれのカレンダーについて、手順と注意点を見ていきましょう。

• Googleカレンダー埋め込みの手順
• Outlookカレンダー埋め込みの方法
• Appleカレンダー埋め込みの課題
• おしゃれなウィジェットの埋め込み
• 埋め込み時の「権限がない」エラー

Googleカレンダー埋め込みの手順

最も一般的で、多くの解説記事で紹介されているのがGoogleカレンダーを埋め込む方法です。手順は「Google側での公開設定」と「Notion側での埋め込み操作」の2ステップに分かれます。

ステップ1：Googleカレンダー側での公開設定（重要）

NotionにGoogleカレンダーを埋め込むには、まずそのカレンダーを外部から閲覧可能な状態にする必要があります。

1. PCでGoogleカレンダーを開き、設定（歯車マーク）から「設定」に移動します。
2. 左側のメニューで、埋め込みたいカレンダー（例：「自分の名前」や「予定」）を選択します。
3. 「予定のアクセス権限」セクションに進みます。
4. 「一般公開して誰でも利用できるようにする」にチェックを入れます。（これが必須です）

ステップ2：URLの取得とNotionへの埋め込み

1. 上記と同じ設定ページ内の「カレンダーの統合」セクションに進みます。
2. 「埋め込みコード」に表示される <iframe...> というHTMLコード全体をコピーします。（「カスタマイズ」から表示形式を調整することも可能です）
3. Notionのページを開き、カレンダーを埋め込みたい場所で /embed または /埋め込み と入力し、Enterキーを押します。
4. 表示されたブロックに、先ほどコピーした「埋め込みコード」（または「このカレンダーの公開 URL」）を貼り付けます。
5. 「リンクを埋め込む」ボタンをクリックします。

これでNotionページ内にGoogleカレンダーが表示されます。ブロックの端をドラッグすれば、表示サイズも調整可能です。ただし、これはあくまで「読み取り専用」であり、Notion側から予定を追加・編集することはできません。

Outlookカレンダー埋め込みの方法

Microsoft 365 / Outlookカレンダーを利用している方も、Googleカレンダーと同様に「読み取り専用」での埋め込みが可能です。手順は似ていますが、設定場所が少し異なります。

ステップ1：Outlook側の設定（カレンダーの公開）

1. Outlook on the web（Web版のOutlook）にサインインします。
2. 設定（歯車マーク）を開き、「カレンダー」→「共有カレンダー」に進みます。
3. 「カレンダーを公開する」セクションで、埋め込みたい対象のカレンダーを選択します。
4. 「表示できる内容」を「すべての詳細」または「予定の時刻」に設定し、「公開」ボタンをクリックします。

ステップ2：URLの取得とNotionへの埋め込み

1. 公開設定が完了すると、その下に「HTML」と「ICS」の2種類のリンクが生成されます。
2. ここで「HTML」リンク（https://outlook.live.com/owa/... のような形式）の方をコピーします。（ICSリンクはNotionの埋め込みには使えません）
3. Notionページで /embed を実行し、コピーしたHTMLリンクを貼り付け、「リンクを埋め込む」をクリックします。

Googleカレンダーと同様に、これでOutlookカレンダーがNotionページに表示されますが、これも「読み取り専用」であり、Notionからの編集はできません。

Appleカレンダー埋め込みの課題

では、iPhoneやMacユーザーに馴染み深いAppleのiCloudカレンダー（Appleカレンダー）はどうでしょうか。

結論から言うと、AppleのiCloudカレンダーをNotionページへ直接的かつ安全に埋め込むことは非常に困難であり、おすすめできません。

これには技術的な理由があります。iCloudカレンダーもGoogleやOutlookと同様に「公開カレンダー」設定（カレンダー名の横にある共有アイコンから設定可能）自体は存在し、公開用のURLが発行されます。

しかし、そのURLは webcal://... という特殊なプロトコル（カレンダーアプリで購読するための形式）で始まります。Notionの /embed ブロックは、Webページ（http:// または https://）を表示するための「iframe」という仕組みを利用しており、この webcal:// という形式のリンクを解釈・表示することができません。

AppleカレンダーユーザーがNotionと連携したい場合の現実的な最適解は、「埋め込み」を諦め、後述する「Notionカレンダーアプリ」の利用を検討することです。

おしゃれなウィジェットの埋め込み

セクション2や3の方法でGoogleカレンダーやOutlookカレンダーを埋め込めたとしても、その「見た目」に満足できない、という方も多いと思います。標準の埋め込みは、あくまで「サービスのWebページ」をそのまま切り取って表示するものですからね。

特に以下のようなデザイン上の問題が発生しがちです。

• Notionの洗練されたページデザインと、Googleカレンダーの機能的なUIが衝突し、ダッシュボード全体から「浮いてしまう」。
• Notion側で「ダークモード」にしていても、埋め込んだカレンダー部分は「ライトモード」のままであり、デザインに統一感が出ない。
• フォントの変更や、不要なUI（上部のボタンやサイドバー）の非表示ができない。

この「おしゃれにしたい」というニーズに応えるのが、「Indify.co」や「Apption.so」といった、Notion埋め込み専用のウィジェットを作成できるサードパーティのサービスです。

Indify (一例) を使った「おしゃれカレンダー」の埋め込み手順

1. 「Indify.co」などのウィジェットサービスに、Googleアカウントなどでサインアップします（無料プランで基本的なウィジェットが作成できます）。
2. ウィジェットのライブラリから「Google Calendar Widget」などを選択します。
3. Googleアカウントを連携し、表示したいカレンダーを選択します。
4. 左側の設定メニューで、デザインを自由にカスタマイズします（例：ダークモード対応、背景の透過、フォントの選択、週の開始日の設定など）。
5. カスタマイズが完了したら、画面上部に表示される「Widget Link（URL）」をコピーします。
6. Notionページで /embed を実行し、そのリンクを貼り付けます。

これにより、NotionのUIに溶け込む、デザイン性の高いカレンダーが表示されます。ただし、これも本質はセクション2と同じ「読み取り専用」であり、Notionから予定を編集することはできない点に注意が必要です。

埋め込み時の「権限がない」エラー

GoogleカレンダーやOutlookカレンダーを埋め込もうとした際、カレンダーが正常に表示されず、「埋め込みを読み込めませんでした」や「このコンテンツを表示する権限がありません」といったエラーに遭遇することがあります。

これは、Notion側（埋め込む側）の問題ではなく、ほとんどの場合、カレンダー側（埋め込まれる側）の公開設定が正しくないことが原因です。

「同期」を実現するNotion カレンダー 埋め込み の代替案

ここまでのセクションで、「埋め込み」機能の本質が「読み取り専用の窓」であり、多くのユーザーが期待する「Notionからの編集」や「双方向の同期」は実現できないことが明らかになりました。このセクションでは、その根本的な課題を解決するための、埋め込みとは異なる「代替案」＝「真の解決策」について解説します。

• 埋め込みが「できない」理由とは
• 埋め込みで「同期できない」問題
• 解決策1：公式アプリの活用
• 解決策2：双方向同期ツール
• スマホ（iPhone）での使い方
• Notion データベースとの連携
• まとめ：Notionでカレンダー埋め込み

埋め込みが「できない」理由とは

「Notion カレンダー 埋め込み できない」と検索している方には、2つのパターンがあります。一つは前述した「権限がない」エラーや「Appleカレンダーが対応していない」といった技術的な問題。そしてもう一つが、より本質的な「期待通りの操作ができない」という問題です。

ユーザーが期待している「埋め込み」とは、多くの場合、「Notionのページ内で、Googleカレンダーの予定をクリックして編集したり、空いている時間をドラッグして新しい予定を追加したりできる」といった双方向の操作です。

しかし、これが「できない」理由は、バグやエラーではなく、技術的な「仕様」です。

「埋め込み（Embed）」の正体

Notionの /embed ブロックは、技術的には「iframe（アイフレーム）」と呼ばれるHTMLの仕組みを利用しています。これは、あなたのNotionページという「家」の中に、GoogleカレンダーのWebサイトという「外の景色」を映すための**『窓』**を設置する技術に例えられます。

あなたは家の「窓」から外の景色（カレンダーの予定）を「覗き見る（＝読み取り）」ことはできますが、「窓」の向こう側にある景色（Googleカレンダーのデータ）に手を伸ばして、それを直接編集することはできません。

NotionとGoogleカレンダーの「データ」が連携（同期）しているわけではなく、あくまで一方のWebページがもう一方のWebページを「表示」しているに過ぎないのです。したがって、「埋め込み（Embed）」では「編集や同期ができない」のは、技術的な制約による必然的な結果なんですね。

埋め込みで「同期できない」問題

前項の技術的な理由から、「Notion カレンダー 埋め込み 同期 できない」という悩みは、仕様上当然のことと言えます。「埋め込み」は「同期」とは全く異なる概念なのです。

この「期待と現実のギャップ」を理解することが、Notionでのカレンダー管理を成功させるための最初のステップです。

多くのユーザーが本当に求めているのは、後者の「連携・一元管理」のはずです。次のセクションから、そのための具体的な解決策を解説します。

解決策1：公式アプリの活用

これまでの「埋め込み」の限界と、「同期」への強いニーズに対する、Notionの公式な回答（ゲームチェンジャー）が、2024年1月にリリースされた「Notionカレンダー」（旧Cron）アプリです。

これは、セクション5までで解説した「Notionページへの埋め込み」とは全く異なる、独立したソリューションです。

パラダイムシフト：Notionにカレンダーを入れる vs カレンダーにNotionを入れる

「埋め込み」が「Notion（静的なページ）の中に、カレンダー（動的な時間）を見るための窓を置く」アプローチだったのに対し、「Notionカレンダーアプリ」は、「時間管理専用の動的なアプリ（カレンダー）の中に、Googleの予定とNotionデータベース（タスクなど）の情報を集めて一元管理する」という、全く逆のアプローチを採っています。

Notion社は、「時間管理」と「情報管理」は本質的に異なるUI/UXが必要だと結論づけ、「時間管理は専用アプリで」という棲み分けを選択したわけですね。

導入と使い方

1. Notionカレンダー公式サイトから、使用するデバイス（Mac, Windows, iOS, Android）のアプリをダウンロードします（Web版も利用可）。
2. Googleアカウントでログインします（必須）。これにより、Googleカレンダーの予定がまず表示されます。
3. アプリの「設定」から「Notion」連携を選択し、連携したいNotionワークスペースを認証します。
4. 連携後、カレンダーに表示したい「Notionデータベース」（日付プロパティを持つもの）を選択して追加します。

これにより、一つのカレンダー画面上に、Googleカレンダーの「予定」と、Notionデータベースの「タスク（締切など）」が並んで表示され、時間管理を一元化できます。このアプリの詳細は「Notion カレンダー 使い方ガイド：Google連携と同期」で詳しく解説しています。

解決策2：双方向同期ツール

Notionカレンダーアプリは「Googleの予定」と「Notionのタスク」を**「並べて表示」するツールですが、「Googleカレンダーで作成した予定を、自動でNotionデータベースのアイテムとして作成したい」といった、より高度な「データ自体の完全な自動同期」を行いたい場合もあるかもしれません。

このニーズは、「Notionカレンダーアプリ」でも解決できません。これを実現するのが、「Zapier（ザピアー）」や「Make（メイク、旧Integromat）」、「2Sync」といった、サードパーティ製の自動化・同期ツール**です。

ZapierやMake（iPaaS）の活用

これらは、「もしAが起きたら（トリガー）、Bを実行する（アクション）」というワークフローをノーコードで構築できる汎用的な自動化サービスです。

メリットは、非常に柔軟なワークフロー（例：「特定のキーワードを含む予定」だけ同期する）が組める点です。 デメリットは、完璧な「双方向」同期（Notion側での変更をGoogleカレンダーに即時反映させるなど）を構築するのは非常に複雑で、無限ループのリスクも伴う点、そしてリアルタイムな同期には有料プランが必須となる点です。

専用同期ツールの活用

「Notion Automations」や「2Sync」のように、「NotionとGoogleカレンダーの双方向同期」という一点に特化した専用サービスも存在します。これらは有償（サブスクリプション）ですが、Zapierより設定が簡単で、双方向の同期を実現できるメリットがあります。

スマホ（iPhone）での使い方

「Notion カレンダー 埋め込み」をスマートフォン（iPhoneなど）でどう見るか、という点も重要ですよね。結論から言うと、「埋め込み」はスマホでの閲覧に全く適していません。

PCで /embed を使って埋め込んだGoogleカレンダーは、スマホの小さな画面ではレイアウトが崩れ、非常に見づらく、操作も困難です。

この問題の解決策も、やはり「Notionカレンダーアプリ」の利用です。iOS（iPhone/iPad）版のNotionカレンダーアプリが提供されており、PC版と同じようにGoogleカレンダーの予定とNotionデータベースのタスクを一元的に確認・編集できます。

Notion データベースとの連携

この記事で何度も触れてきたように、Notionでのカレンダー管理の核心は「Notion データベースとの連携」にあります。「埋め込み」では、この連携は実現できません。

真の連携を実現するのは「Notionカレンダーアプリ」です。

アプリ内で、あなたのNotionワークスペースから「日付プロパティ」を持つデータベース（例：「タスク管理DB」や「プロジェクトDB」）を指定して連携させると、そのデータベース内のアイテム（タスクや締切）が、カレンダー上にイベントとして自動で表示されます。

そして、その最大のメリットは「双方向同期」です。

Notionカレンダーアプリ上で、データベースから読み込まれたタスク（イベント）の日付をドラッグ＆ドロップで変更（例：15日から17日に移動）すると、その変更は即座にNotion本体のデータベース側にも反映（同期）され、タスクの「日付」プロパティが17日に自動で更新されます。

この機能により、「予定（カレンダー）」と「タスク（データベース）」が初めて本当の意味で繋がり、一元管理が可能になるのです。

まとめ：Notion カレンダー 埋め込み

「Notion カレンダー 埋め込み」というキーワードで情報を探してきた方へ、この記事で解説した内容をまとめます。多くの方が期待していた「Notionページへの双方向同期の埋め込み」は、技術的な仕様により不可能です。

あなたの真の目的に応じて、最適なソリューションは異なります。

「埋め込み」の限界を理解し、ご自身の目的に合わせて「Notionカレンダーアプリ」や「同期ツール」といった、より強力な代替案へとステップアップすることが、Notionでのスケジュール管理を成功させる鍵となりそうですね。