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【初心者必見】Notionデータベースの作り方と活用術を徹底解説

notionデータベース作り方

Notionを使い始めると必ず耳にする「データベース」という言葉ですが、なんだか難しそうで敬遠してしまうことはありませんか。「表計算ソフトと何が違うの?」「設定が複雑そう…」と感じて、結局ただのメモ帳としてしか使えていないという方も多いかもしれません。私自身も最初はそうでした。しかし、データベースの仕組みと機能を正しく理解してからは、仕事のタスク管理、プロジェクトの進捗管理、さらには個人的な習慣トラッカーや読書記録まで、生活のあらゆる情報をNotionに集約できるようになりました。

Notionのデータベースは、単なるデータの羅列ではありません。情報を有機的に結びつけ、必要な形で見せてくれる、まさに「第二の脳」となる機能です。特にスマホでの操作方法や便利なテンプレートの使い方、さらにはリレーションといった応用機能を覚えると、活用の幅が一気に広がります。この記事ではNotionのデータベースの作り方について、初心者の方でも迷わず実践できるように、基本のキから応用テクニックまで、私の経験談を交えながら徹底的に解説していきます。

  • Notionデータベースの基本的な6つの種類と、目的に合わせた最適な選び方
  • PCとスマホそれぞれでのデータベース新規作成からプロパティ設定までの完全手順
  • テンプレートやフィルター機能を活用した、効率的で美しいデータ管理テクニック
  • リレーションやロールアップを使った、データベース同士を連携させる高度な活用術

初心者向けNotionデータベースの作り方と基本設定

 

まずは、Notionにおけるデータベースの基礎を固めていきましょう。「データベース」と聞くとエンジニア向けの難しい機能を想像するかもしれませんが、Notionの場合は「高機能な表」と捉えると分かりやすいです。ここでは、どのような種類のデータベースがあり、実際にどうやって作成していくのか、その手順をステップバイステップで解説します。これさえ押さえれば、自分だけの管理ツールを作る第一歩が踏み出せますよ。

Notionデータベースの種類と選び方

Notionのデータベースが優れている点は、1つのデータを様々な形式(ビュー)で表示できることです。これを「ビュー(View)」と呼びます。例えば、同じタスクのデータを「リスト」で見たり、「カレンダー」で見たりできるのです。データの実体は1つですが、見せ方を変えることで多角的な視点を持つことができます。目的に合わせて最適なビューを選ぶことが、使いやすいデータベースを作る最初のコツです。

Notionには現在、主に以下の6種類の基本ビューが用意されています。それぞれの特徴を理解して使い分けましょう。

ビューの種類 特徴とメリット おすすめの具体的な用途
テーブルビュー ExcelやGoogleスプレッドシートのような行と列の表形式。最も情報量が多く、データの入力、比較、一括編集に最適です。迷ったらまずはこれを選びましょう。
  • 顧客リストや社員名簿
  • 在庫管理リスト
  • 経費精算シート
ボードビュー Trelloのようなカンバン方式。カードを列(ステータスや担当者など)ごとに分けて表示します。ドラッグ&ドロップでカードを移動できるので、直感的な進捗管理が可能です。
  • タスクの進捗管理(未着手・進行中・完了)
  • アイデア出しのブレインストーミング
  • 採用プロセスの候補者管理
カレンダービュー 月ごとのカレンダー形式。データに「日付」が含まれている場合、その日付のマスに項目を表示します。スケジュールの空き状況や締切を一目で把握したい時に必須です。
  • コンテンツの公開スケジュール
  • イベントや会議の予定管理
  • 日記や活動記録
タイムラインビュー 横軸に時間をとったガントチャート形式。プロジェクトの開始から終了までの期間をバーで表示し、全体の流れやタスクの重なりを可視化します。
  • 長期プロジェクトの工程管理
  • 旅行の旅程表
  • ロードマップの作成
リストビュー シンプルな箇条書きリスト。プロパティの表示を最小限に抑え、タイトルを中心にコンパクトに見せます。スマホでの閲覧にも適しています。
  • 議事録やメモの一覧
  • 記事やドキュメントのライブラリ
  • 簡易的なToDoリスト
ギャラリービュー カード形式で画像(カバー画像や添付ファイル)を大きく表示します。視覚的に情報を探したい場合や、ポートフォリオのように見せたい場合に効果的です。
  • 料理のレシピ帳
  • デザインやイラストのポートフォリオ
  • 社員の顔写真付き名簿

まずはテーブルビューから始めよう

種類が多くて迷ってしまう場合は、一番オーソドックスなテーブルビューから作成することをおすすめします。データの構造(プロパティ)を整理するのに最も適しており、後から他のビューを追加するのはワンクリックで簡単に行えるからです。まずはデータを「表」として蓄積し、必要に応じて「カンバン」や「カレンダー」といった別の窓から覗く、というイメージを持つと分かりやすいですね。

また、最近では「チャートビュー(グラフ機能)」なども追加されていますが、これらはデータがある程度溜まってから分析のために使うものなので、初心者のうちは基本の6種類、特にテーブル、ボード、カレンダーの3つを使いこなせるようになれば十分です。

Notionデータベースの新規作成手順

 

それでは実際にデータベースを作ってみましょう。PC版での操作を例に説明しますが、Notionのインターフェースは非常にシンプルなので、一度覚えてしまえば直感的に操作できるようになります。ここでは最も頻繁に使う「インラインデータベース」の作成方法を中心に解説します。

ステップ1:データベースを置く場所を決める

まず、データベースを配置したいページを開くか、サイドバーから「+新規ページを作成」して新しいページを用意します。タイトルは何でも構いませんが、「マイタスク管理」や「読書リスト」など、目的がわかる名前をつけておくと良いでしょう。

ステップ2:コマンドを使ってデータベースを呼び出す

Notionの最大の特長である「スラッシュコマンド」を使います。ページの本文エリア(空行)で、半角の「/」(スラッシュ)を入力してください。するとメニューがポップアップします。そのまま続けて「database」や「データ」と入力して検索するか、メニューをスクロールして「データベース:インライン」を探してクリックします。

「インライン」と「フルページ」の違いとは? メニューには「データベース:フルページ」という選択肢もあります。この違いに迷う方が多いのですが、使い分けの基準は以下の通りです。

  • インライン:現在のページの中に、文章や画像と一緒にデータベースを埋め込みたい場合に使います。ダッシュボードのように複数の情報を一覧したい時に最適です。
  • フルページ:そのページ全体をデータベースそのものとして扱いたい場合に使います。サイドバーに独立した項目として表示されるため、大量のデータを格納する倉庫のような用途に向いています。

最初は、他のメモや説明書きと一緒に見られる「インライン」の方が扱いやすく、カスタマイズもしやすいのでおすすめです。

ステップ3:データベースに名前をつける

データベースが挿入されると、空の表が表示されます。一番上の「無題」となっている部分をクリックして、データベースのタイトルを入力しましょう(例:「2025年タスク一覧」など)。このタイトルは後から検索する際にも使われるので、具体的で分かりやすい名前にしておくのがコツです。

これで「データベースの器」は完成です。あとは表計算ソフトと同じように、「名前」列にタスク名を入力したり、「タグ」列にカテゴリを入力したりしてデータを溜めていくだけです。「+新規」ボタンを押せばいくらでも行(ページ)を追加できます。驚くほど簡単ですよね。

Notionデータベースのプロパティ解説

データベースの箱ができたら、次は中身の整理整頓です。表計算ソフトでいう「列」のことを、Notionでは「プロパティ(Property)」と呼びます。このプロパティ設定こそが、Notionデータベースの利便性を決める鍵となります。

デフォルトでは「名前(Aa)」と「タグ(マルチセレクト)」などが表示されていますが、ここを自由にカスタマイズできるのがNotionの醍醐味です。プロパティの列名(ヘッダー部分)をクリックし、「プロパティを編集」を選ぶことで、種類の変更や設定が可能です。

必須で覚えておきたい主要プロパティ

数あるプロパティの中でも、初心者がまずマスターすべき主要なものをリストアップしました。これらを組み合わせるだけで、大抵の管理ツールは作れてしまいます。

プロパティ名 機能と活用シーン
テキスト 短いメモや説明文を入力します。どの形式にも当てはまらない雑多な情報はこれに入れます。
セレクト 設定した選択肢から「1つだけ」選べるプルダウンメニューです。「優先度(高・中・低)」や「ステータス(未・済)」など、分類を一意に決めたい時に使います。選択肢ごとに色を変えられるので、視認性が抜群に良くなります。
マルチセレクト 選択肢から「複数」選べるタグ機能です。「カテゴリ(仕事、趣味、家事)」のように、1つの項目に複数の属性を持たせたい場合に最適です。
日付 カレンダーから日付を選んで入力します。開始日と終了日の「期間」を設定したり、時間を指定して「リマインダー通知」を送ることも可能です。タスク管理には必須ですね。
チェックボックス オン/オフのチェックを入れられます。ToDoリストの完了確認や、習慣トラッカーの「やった/やってない」記録に使います。シンプルですが達成感を感じやすい重要なプロパティです。
ユーザー ワークスペース内のメンバーを割り当てます。チームで使う場合、「誰が担当か」を明確にするために使います。通知も飛ぶので連携がスムーズになります。
URL / メール / 電話 それぞれリンクとして機能します。クリックするだけでブラウザが開いたりメーラーが起動したりするので、顧客リストやお店リストを作る際に便利です。

これらのプロパティは、後からいつでも追加・削除・変更が可能です。「最初はシンプルに名前と日付だけにして、必要になったらステータスを追加する」というように、運用しながら育てていくのがNotionらしい使い方です。あまり最初から完璧を目指して複雑にしすぎないことが、挫折しないポイントですよ。

Notionデータベーステンプレートの活用

「一からプロパティを設定して作るのはちょっと大変そう…」「もっと手っ取り早く使い始めたい」と感じる方もいるでしょう。そんな時は、テンプレートをフル活用しましょう。Notionには、公式や世界中のユーザーが作成した高品質なテンプレートが豊富に用意されています。

公式テンプレートギャラリーを使う

新規ページを作成するとき、画面上に「テンプレート」というメニューが表示されます。これを選択すると、テンプレートギャラリーが開きます。ここには「To-Doリスト」「読書リスト」「習慣トラッカー」「会議議事録」など、用途別に最適化されたデータベースの雛形がずらりと並んでいます。

気に入ったものがあれば「テンプレートを入手」ボタンを押すだけで、完成されたデータベースがそのまま自分のページにコピーされます。プロパティの設定もビューの設定も全て完了している状態なので、すぐにデータを入力し始めることができます。

「データベース内テンプレート」で入力を自動化する

もう一つ重要なのが、作成したデータベースの中で使う「データベーステンプレート」です。これは、新しく項目(ページ)を追加する際に、あらかじめ決まったフォーマットを自動で適用する機能です。

例えば、「日報」データベースを作ったとします。毎日白紙のページから「今日の目標」「やったこと」「所感」と見出しを書くのは面倒ですよね。そこで、データベース右上の「新規」ボタンの横にある下向き矢印をクリックし、「+新規テンプレート」を選びます。

テンプレート編集画面で、本文エリアにあらかじめ見出しやチェックリストを作っておきます。これを保存しておけば、次回から「新規」ボタンを押してそのテンプレート選ぶだけで、いつものフォーマットが一瞬で呼び出せます。定型業務やルーチンワークの管理には欠かせない機能ですので、ぜひ覚えておいてください。

テンプレート活用のコツ テンプレートは「そのまま使う」だけでなく、「自分好みに改造する」のが正解です。ダウンロードしたテンプレートの不要な項目を削ったり、足りないプロパティを足したりして、自分の手になじむ道具に育てていく過程こそが、Notion上達の近道です。

スマホ版Notionデータベースの操作

 

Notionの大きな魅力の一つは、PCで構築したデータベースをスマートフォンアプリ(iOS/Android)からいつでも閲覧・編集できることです。外出先でふと思い出したタスクを追加したり、移動中に読書メモを見返したりと、スマホ版を使いこなせば生産性がさらに向上します。ただし、PC版とは画面サイズが違うため、操作感にはいくつか注意点があります。

ビューの使い分けが快適さのカギ

PCの広い画面では「テーブルビュー」で多くの列を横断的に見るのが便利ですが、スマホの縦長画面でテーブルビューを見ると、右側の列が画面外にはみ出してしまい、横スクロールが必要になります。これが頻繁だと少しストレスですよね。

そこで、スマホでの閲覧用には「リストビュー」「ギャラリービュー」を用意しておくのがおすすめです。これらは情報を縦に並べて表示してくれるため、スクロールだけでサクサク確認できます。PCでデータベースを作成する際に、スマホ用のビュー(例:「スマホ用リスト」)を作っておけば、アプリを開いた時にそのビューに切り替えるだけで快適に操作できます。

入力操作のポイント

スマホ版で新規データを入れる際は、画面右下(または右上)にある青い「+」ボタンをタップします。すると新規ページが立ち上がります。プロパティの入力欄はページの上部に並んでいるので、そこをタップして日付やタグを設定します。

また、最近のアップデートで「ホーム画面ウィジェット」も非常に便利になりました。スマホのホーム画面にNotionの特定のページやデータベースへのショートカットを配置できる機能です。「買い物リスト」や「今日のタスク」をウィジェットにしておけば、アプリを探して開く手間すら省け、ワンタップで入力画面にアクセスできます。これはPCにはないスマホならではの利点と言えるでしょう。

スマホ操作の注意点 データベースの構造変更(プロパティの追加・削除や複雑なフィルター設定など)は、スマホアプリでも可能ですが、メニュー階層が深く操作手数が多くなりがちです。また、誤操作のリスクもあります。「データベースの構築・整備はPCでじっくり」「日々の入力・確認はスマホでサクッと」というように、役割を分担させるとストレスなく運用できます。

応用的なNotionデータベースの作り方と連携テクニック

応用的なNotionデータベースの作り方と連携テクニック

基本操作に慣れてきたら、ここからは一歩進んだ活用法を見ていきましょう。Notionが「単なる表計算ソフト」ではなく「アプリケーション構築ツール」と呼ばれる所以は、これから紹介するビューの切り替えや、データベース同士を連携させるリレーション機能にあります。これらをマスターすれば、あなたのNotionは単なる記録帳から、業務システムのような高度な管理ツールへと進化します。

Notionデータベースのビュー切り替え

先ほど「データベースには種類がある」と説明しましたが、実は1つのデータベースに対して複数のビューを同時に作成し、タブで瞬時に切り替えることができます。これは同じデータを「異なるフィルター」「異なる並び順」「異なる見た目」で見ることができる強力な機能です。

シーンに合わせたビューの設計例

例えば、「タスク管理」という一つのデータベースに対して、以下のようなビューを作ってタブに並べておくと非常に便利です。

  • 【全タスク一覧】(テーブルビュー): 全てのタスクを表示。フィルターなし。データの洗い出しや整理に使用。
  • 【進行中ボード】(ボードビュー): ステータス(未着手・進行中・完了)でグループ化。「今やるべきこと」をドラッグ&ドロップで動かすために使用。
  • 【今月のスケジュール】(カレンダービュー): 日付プロパティで表示。「今週の締め切りはいつか?」「予定が空いている日は?」を確認するために使用。
  • 【自分担当のみ】(リストビュー+フィルター): 担当者プロパティが「自分」になっているものだけをフィルター表示。チームで共有している場合に、自分のタスクだけに集中するために使用。

新しいビューを追加するには、データベース上部のタブの右にある「+」ボタンをクリックするだけです。ビューごとに設定した「フィルター(絞り込み)」や「ソート(並べ替え)」の条件は個別に保存されます。つまり、一度設定してしまえば、あとはタブをクリックするだけで「自分が見たい状態のデータ」を一瞬で呼び出せるのです。毎回条件を指定し直す必要はありません。

Notionガントチャートでの管理手法

プロジェクト管理や工程管理において、スケジュールの全体像を把握したい場合、タイムラインビュー(ガントチャート)がその威力を発揮します。専用のプロジェクト管理ツールを導入しなくても、Notionだけで本格的な進行管理が可能です。

タイムラインビューの作り方と設定

データベースのビュー追加から「タイムライン」を選択します。このビューを使用するには、必ず「日付プロパティ」が必要です。日付の設定には「開始日」と「終了日」を含めるようにしてください(日付選択時に「終了日を含める」をオンにします)。すると、その期間の長さでバーが表示されます。

タイムライン上では、マウス操作だけで直感的に計画を修正できます。バーの端をドラッグすれば期間を延長・短縮でき、バー全体をドラッグすれば日程を前後にずらすことができます。会議で画面を共有しながら、「このタスクは少し後ろ倒ししよう」とその場で修正する、といった使い方が非常にスムーズです。

依存関係(Dependency)で順序を守る

さらに高度な機能として「依存関係」があります。これは「タスクAが終わらないとタスクBに着手できない」という順序関係を定義する機能です。設定で依存関係をオンにすると、タイムライン上のタスクバー同士を矢印で繋ぐことができるようになります。

もし先行タスク(タスクA)の日程が遅れた場合、矢印で繋がれた後続タスク(タスクB)も自動的にずらす設定(自動シフト機能)も可能です。これにより、一つの遅延が全体にどう影響するかを即座にシミュレーションできます。ここまでできると、もう立派なプロジェクト管理システムと言えますね。

Notionデータベースのリレーション機能

 

 

ここからがNotion沼への入り口とも言える、上級者向けですが非常に重要な機能、リレーション(Relation)について解説します。リレーションとは、一言で言えば「異なるデータベース同士を繋ぐ架け橋」です。

なぜデータベースを分けるのか?

例えば、仕事の管理をする際に「プロジェクト一覧」と「日々のタスク一覧」を管理したいとします。これらを一つのデータベースにごちゃ混ぜにすると管理が大変です。そこで、Notionでは以下のようにデータベースを分けます。

  • データベースA:プロジェクト一覧(案件名、クライアント、納期などを管理)
  • データベースB:タスク一覧(個別の作業名、作業日、担当者を管理)

この2つをリレーションで繋ぐことで、「このタスクは、どのプロジェクトに関連するものか?」を紐付けることができます。

リレーションの設定手順

  1. 「タスク一覧」データベースに新しいプロパティを追加し、種類から「リレーション」を選択します。
  2. 紐付けたい相手のデータベース(ここでは「プロジェクト一覧」)を検索して選択します。
  3. 「プロジェクト一覧にも表示する」というスイッチをオンにして、「リレーションを追加」をクリックします。(これをオンにすることで、双方向からリンクを確認できるようになります)

これで設定完了です。タスクのページを開くと、「関連プロジェクト」を選ぶプロパティが出現します。そこでプロジェクトを選択すれば紐付け完了。逆にプロジェクト側のページを開けば、そこには紐付いたタスクがズラリとリストアップされて表示されます。

これにより、プロジェクトページを見れば「今残っているタスクは何か」が一目瞭然になり、タスクページを見れば「これはどの案件の作業か」がすぐに分かります。情報が分断されず、網の目のように繋がっていく感覚は、一度味わうと手放せなくなります。

Notionデータベースのロールアップ集計

リレーションを使えるようになったら、セットで必ず覚えたいのがロールアップ(Rollup)機能です。リレーションが「架け橋」なら、ロールアップはその橋を使って「相手のデータを持ってくる運び屋」です。

ロールアップでできること

先ほどの「プロジェクト」と「タスク」の例で考えてみましょう。プロジェクトの管理者としては、「このプロジェクトのタスクは、全体で何%完了しているのか?」を知りたいですよね。しかし、完了チェックをつけているのは「タスクデータベース」の方です。

ここでロールアップを使います。プロジェクト側のデータベースで、紐付いているタスク達の「完了チェックボックス」の状態を覗きに行き、計算して表示させることができるのです。

設定の3ステップ

プロジェクト側のデータベースに「ロールアップ」プロパティを追加し、以下の3つを設定します。

  1. リレーション:どのリレーション経由で見るか?(答え:タスク一覧)
  2. プロパティ:相手のどの項目を見るか?(答え:ステータスや完了チェック)
  3. 計算:どう集計するか?(答え:「チェックありの割合」を選択)

すると、プロジェクトの行に「75%」のような進捗率が自動で表示されるようになります。しかも、タスク側で誰かが完了チェックを入れると、この数字はリアルタイムで更新されます。さらに、表示形式を「バー」や「リング」に変更すれば、視覚的にも分かりやすい進捗バーが完成します。

いちいちメンバーに進捗を聞いて回らなくても、Notionを見れば全てが自動集計されている。そんなマネージャーにとって夢のようなダッシュボードが、このロールアップ機能で作れてしまうのです。

Notionデータベース作成の失敗例

 

ここまで読むと、Notionデータベースで何でもできそうな気がしてワクワクしてくると思います。しかし、自由度が高いからこそ、初心者が陥りやすい落とし穴もあります。私が過去にやってしまった失敗例を共有しますので、同じ轍を踏まないようにしてください。

失敗1:最初から完璧を目指してプロパティを増やしすぎる

「あれも管理したい、これも記録したい」と欲張って、最初からプロパティを20個も30個も作ってしまうパターンです。結果どうなるかと言うと、入力が面倒くさすぎて三日坊主になります。データベースは後からいくらでも修正できます。最初は「名前」「日付」「ステータス」の3つくらいからスタートし、運用しながら「本当に必要だ」と思ったものだけを追加していくのが長続きの秘訣です。

失敗2:データベースを細切れに作りすぎる

「仕事用ToDo」「買い物リスト」「読みたい本」「週末の予定」…と、用途ごとに別々のデータベースを作ってしまう失敗です。これをしてしまうと、「今日やるべきこと」を知るために、あちこちのページを見に行かなければなりません。Notionの鉄則は「データベースはできるだけ一つにまとめ、ビュー(フィルター)で切り替えて見る」ことです。全てのタスクを一つの大きな「マスターデータベース」に入れ、そこから「仕事のみ」「買い物のみ」を抽出して表示する運用が最も効率的です。

失敗3:権限設定を忘れて共有してしまう

チームで使う場合、データベースを共有する際の権限設定には注意が必要です。大事なマスタデータが入っているのに「フルアクセス権限」で共有してしまい、誤って構成を壊されてしまった、という事故はよくあります。他者と共有する際は、基本的に「編集が可能」か、あるいは「コメントのみ」にするなど、不用意にデータベースの構造自体を変えられないよう配慮しましょう。

Notionデータベースの作り方を実践して自分だけの管理システムを

Notionのデータベースは、アイデア次第でどんな管理ツールにも変身する魔法のような機能です。タスク管理、顧客管理、蔵書管理、サブスク管理…世の中にある「管理アプリ」のほとんどは、Notionデータベースで自作できてしまいます。

今回は基本的な作り方から、リレーションやロールアップといった応用技まで幅広くご紹介しました。少し情報量が多かったかもしれませんが、全てを一度に覚える必要はありません。まずは「テーブルビュー」でシンプルなリストを作ることから始めてみてください。使っていくうちに「カレンダーでも見たいな」「あのデータと繋げたいな」という欲求が自然と出てくるはずです。その時こそ、今回紹介したテクニックを読み返して試すチャンスです。

データベースを使いこなせれば、頭の中のモヤモヤした情報がスッキリと整理され、驚くほど思考がクリアになります。ぜひNotionデータベースの作り方をマスターして、あなたの生活や仕事にフィットする、世界に一つだけの最高のパートナーを作り上げてくださいね。

-Notion